もし夜通しバスで過ごす場合を除き、通常はホテルに宿泊することになります。
この記事は、ホテル初心者に向けて、予約方法からチェックアウトの手順までを詳しく説明します。
ホテルの種類は?
ホテル業界は、全日本ホテル連盟と日本ホテル協会の二つの主要な団体に分かれています。
前者は主にビジネスホテルを、後者はより高級なホテルを対象としています。
ここでは、この二つのカテゴリーに焦点を当てて解説します。
ビジネスホテルは、高級ホテルの機能を簡略化した形で、初心者にはこちらのタイプから始めることを推奨します。
さらに簡素化されたカプセルホテルも、ビジネスホテルの一環として紹介されます。「旅行の始め方」で、これらのホテルタイプを説明します。
予約方法
次に、ホテルの予約からチェックアウト、そして次の目的地へと移動するまでの一連の流れを説明します。
ホテルの予約は電話、旅行代理店、またはオンラインで行うことが可能です。
旅行を楽しむために予約はスムーズに済ませたておきたいですね。
電話によるホテル予約
電話を使ったホテルの予約方法は、特定のホテルに泊まりたいときに効果的です。
利用できるホテルの情報は、時刻表のピンクのページや、出版社から発行されているホテルガイドを参照すると良いでしょう。
予約する際には、以下のような情報をあらかじめメモしておくとスムーズに進みます。
必要な情報一覧
項目 | 説明 |
---|---|
名前 | 漢字の発音を含めた説明を準備する |
住所 | 郵便番号のみでOK。郡は省略しても良い |
電話番号 | 日中に連絡が取れる番号を用意。一人暮らしなら会社の番号も |
到着予定日と時刻 | おおよその到着時刻を30分単位でメモ |
前の宿泊地 | 前の宿泊地または「自宅から」と伝える |
次の宿泊地 | 次の目的地または「自宅へ」と答える |
部屋の種類 | シングル、ツイン、ダブル、トリプルから選ぶ |
宿泊人数 | シングルユースやエキストラベッドが必要か |
交通手段 | 電車、自家用車、バス、タクシー、徒歩など |
予約が完了した後は、すべての情報をもう一度確認し、担当者の名前も確かめておきましょう。
この情報はトラブルが発生した際に役立ちます。
さらに、メモは予約内容を確認した項目にマークを付け、大事に保管しておくとチェックイン時に役立ちます。失くさないよう注意してください。
しっかりメモなどに記録をしていた方が安心です
旅行代理店を通じたホテル予約
旅行代理店での予約は、特定の宿が見つからない場合や、予算内で任意の宿を探したいとき、複数のホテルをじっくり比較したい場合に有効です。
代理店に行くと、宿泊場所、予算、部屋のタイプ(シングル、ツインなど)を尋ねられ、それに応じたホテルを提案してもらえます。
選択後はその場で支払いを済ませ、宿泊確認のためのクーポンを受け取ります。
ただし、手配料として宿泊費の20%以内、最低550円(税込、JTBの場合)がかかるため注意が必要です。
大切に保管しておき、チェックイン時に必要となります。
また、チェックアウト時に税金が請求されることがあるため、クーポン発行時には税抜きの金額で計算されます。
オンラインでのホテル予約
インターネットを利用したホテル予約は、いつでもどこからでもできるため、非常に便利です。
数多くのサイトが存在し、予算や地域を指定するだけで多くの選択肢が示されます。
満室の場合は代替の宿が提案されることもあります。
「楽天トラベル」は大手であり、高級ホテルからカプセルホテルまで扱っており、当日予約の大幅割引などのサービスがあります。
予算と比較して様々なホテルをチェック出来るのと、電話が苦手な人にはネット予約が確実。私は毎回ネットで予約しています
「トクー!」や「Yahoo!トラベル」も人気があり、特に「トクー!」はゴールデンウィークに非常に安い予約を提供しています。
また、「一休.com」や「Relux」は高級ホテルに特化しており、質の高いサービスを提供しています。
「ゆこゆこ」のような特定テーマに特化したサイトもあり、特定のニーズに合わせた宿を簡単に見つけることが可能です。
旅行雑誌と連携した予約サイトもあり、情報を雑誌で確認後にオンラインで簡単に予約できる便利さがあります。
これらを利用して、コストを抑えつつ旅の質を向上させることができるでしょう。
特に、ホテル自身のサイトを確認すると、最安値の提供や特典付きプランを見つけることができます。
チェックイン手続き
予約していたホテルに到着したら、まずはフロントデスクへ向かいます。高級ホテルではベルボーイが荷物を運んでくれることもあります。
フロントに到着すると、予約した名前を伝えます。
スタッフは台帳やコンピュータシステムで予約を確認します。
予約の確認ができ次第、宿泊カードを渡されるので、必要事項を記入して返します。
場合によっては、生年月日や同行者の名前、前泊地や後泊地の情報も書くことが求められます。
宿泊カードを提出すると部屋の鍵を受け取ります。
この際、事前に料金を支払うことが要求される場合がありますので、あらかじめ適切な金額を準備しておくことが大切です。
宿泊費以上の金額を預けることがありますが、使用しなかった分はチェックアウト時に返金されますので、心配はいりません。
部屋へ入る
鍵を受け取った後、部屋番号を確認し、鍵とドアの番号が一致していることを確かめてから部屋に入ります。
鍵は従来のものや、最近はカードキーが使われている場合もあります。
高級ホテルではベルスタッフが代わりにドアを開けてくれることもあります。
部屋に入ると最初にドアの近くにある非常口の案内を確認し、さらに安全のため鍵をかけます。
多くのホテルではオートロックが標準装備ですが、追加で鍵をかけることで安全性が高まります。
次に、部屋の照明をつけます。一部のホテルでは、鍵を差し込むと電源が入るシステムになっています。
部屋の中にはライティングデスクと隣にベッドが設置されており、ソファとテーブルも備えられています。
デスクの上にはホテルの案内書が置かれているので、チェックアウトの時間やレストランの場所、周辺の観光情報などを確認しておきましょう。
ベッドの上には浴衣やガウンが用意されており、スリッパはベッドの下やクローゼットに置かれています。
ただし、ホテルの外へ出る際は、適切な服装で靴を履いて出かける必要があります。
温泉ホテルなどでは浴衣での移動が許される場合もありますが、それは例外です。
そのような特別なルールもホテルのガイドブックに記載されています。
テレビとビデオ設備
多くのホテルでは部屋にテレビが設置されており、一部の施設ではビデオデッキも備えられています。
フロントで映画などの無料レンタルサービスを提供している場所もあるため、滞在をより楽しむことができます。
ただし、古いホテルや低価格のホテルではテレビがないこともあるので、事前に設備を確認することが大切です。
テレビでは、地元のテレビ局の放送はもちろん、観光ガイダンスビデオやホテル施設の案内、最寄り駅の主要列車情報なども放送されていることがあり、これらは通常無料で提供されています。
さらに、BSやCS放送が視聴できるホテルもありますが、無料か有料かは施設によって異なるため、利用前に確認してください。
有料の映画チャンネルやアダルトチャンネルが設置されている場合、これを避けたいときや子供と一緒に宿泊するときは、チェックイン時にフロントで有料放送のブロックを依頼すると良いでしょう。
この手続きはフロントで対応してくれます。
また、ホテルの部屋でラジオや音楽番組を楽しめる設備が整っていることもあります。
これらは無料で提供されているので、リラックスした時間を過ごす際に気軽に利用することができます。
お茶とポットの設備
日本のホテルには通常、お茶を淹れるためのポットやティーポットが部屋に備え付けられています。
これには、電気ポットやティーポットが含まれ、ティーカップやマグカップも用意されています。
電気ポットの場合は、緑茶のティーバッグやインスタントコーヒーが提供されることが一般的です。
ティーポットがある場合、フロアに設置されている給湯器からお湯を入れることができます。
この給湯器はレストランやサービスエリアに見られるようなもので、通常は無料で利用できます。
一部の高級ホテルでは有料のこともありますが、ほとんどは無料で自由に使えるため、自宅からインスタントコーヒーやティーバッグを持参する旅行者もいます。
コンビニで購入できるインスタントコーヒーセットを利用すると、朝のひとときをさらに特別なものにすることができます。
風呂の準備と入浴方法
荷物を解き終え、浴衣に着替えて、くつろぐ準備が整いました。
次はお風呂の準備です。洗面台、トイレ、お風呂場には必要な備品が揃っています。
洗面台の横には歯ブラシ、シャンプー、リンス(コンディショナー)、石鹸、安全カミソリが置かれており、これらは持ち帰ることが可能です。
目を少し移せば、洗面タオルやバスマット、便器の上の棚にはボディタオルが置いてあることがわかります。
これらのタオル類は持ち帰ることができません。
絶対持ち帰っちゃダメですよー
お風呂に入る際は、バスカーテンが必ず設置されています。
バスに入る前に、カーテンを内側にしっかりと閉めてください。
カーテンの端が外に出ていると、シャワーの水が外に漏れ出してしまいます。
カーテンを閉めた後、シャワーで軽く水をかけて、カーテンがバスタブに密着するようにしましょう。
体を洗い、ゆっくりとお湯に浸かることができます。
風呂から上がる際は、カーテンを内側に留めておくと、水滴が床に落ちるのを防げます。
使用したバスマットは元の場所に戻し、ボディタオルは棚に置いてください。
もし換気扇があれば、寝る前に再び洗面台を使用する時のために、動かしておくと良いでしょう。
ホテル内施設の利用
ホテルには様々な付帯施設があります。ビジネスホテルにはレストランやバー、時にはショッピングモールが併設されていることもあります。
高級ホテルでは貴金属店や高級料亭の支店も設置されています。
カプセルホテルでもサウナやシャワールーム、大浴場の設置が一般的で、喫茶室が併設されているところもあります。
これらの施設を利用する際には、精算方法が店舗によって異なることがあります。
多くの場合はその場で現金精算ですが、ルームキーを使って出発時に一括で精算する場合もあります。
この方法だと、宿泊費と合わせて一括で計算されることがあり、サービス料が加算されることもあるので注意が必要です。
外出時の注意事項
ホテルからの外出は基本的に自由ですが、カプセルホテルでは外出制限があることもあります。
外出する際は、部屋の戸締りをしっかりと確認し、タバコの火が消えているかをチェックしましょう。
また、空調や冷暖房が自動で止まる設定になっているホテルもありますが、念のため手動でオフにしておくと安心です。
これにより無駄な電力消費を防ぎ、環境にも優しい行動となります。
外出する前にルームキーを持っているかを確認し、可能であればフロントに鍵を預けて出かけましょう。
これにより鍵の紛失を防ぎ、ホテル側もゲストの外出を把握できます。
最近はカードキーが多いため、財布や他の大事なキーと一緒に管理し、紛失しないよう注意しましょう。
鍵を失くした場合、高額な交換費用が発生することもあります。
寝る前の準備
もうすぐ就寝時間です。寝る前には、部屋の照明と空調設備を必ず切ってください。
枕元のライトは必要であれば点けたままで構いませんが、その他の照明は消しましょう。
また、喫煙者は火の元に注意し、寝る前に消火を確認してください。万一の火事を防ぐためです。
お風呂を使用した後は、換気扇も忘れずに切ってください。
また、部屋のドアのロックを確認し、オートロックだけに頼らず手動でしっかりと施錠し、セキュリティチェーンも使用することが重要です。
次の日の予定に備えて目覚まし時計をセットし、安心してお休みください。
連泊する際の注意点
何日か同じホテルに宿泊することを「連泊」といいます。
連泊の場合、定められた時間に部屋の清掃が行われます。部屋のドアノブに「掃除してください」や「起こさないでください」のサインを掛けることが普通です。
ただし、サインを出していなくても清掃が行われることが一般的ですので、部屋の清掃を希望しない場合はフロントに事前に伝えておくと安心です。
清掃時には貴重品は部屋に置いておかないよう注意してください。
盗難のリスクを避けるため、大切な物は自身で管理するかホテルのセーフティボックスを利用することをお勧めします。
チェックアウトの手続き
もしホテルに朝食が含まれている場合は、早めにバイキングに行くことをお勧めします。
遅れると希望の食べ物がなくなることがあります。
チェックアウト前には、すべての荷物を確認し、忘れ物がないかよくチェックしてください。
不要なものはすぐ片付け、整理整頓を心がけることでスムーズなチェックアウトが可能です。
チェックアウトはフロントで行います。
ホテルの滞在が良かった場合は、帰宅後に感想をフィードバックとして送るのも良いでしょう。
ホテルにとっては貴重な意見となり、改善の助けになります。
ホテルがオンラインのフィードバックを受け付けている場合は、その方法で送ることも考えてみてください。
カプセルホテルの利用ガイド
カプセルホテルは都心での宿泊に便利で、最近ではデザイン性の高いキャビンタイプの施設も増えています。
これらは法的に「簡易宿所」とされ、運営の基本は似ています。
チェックイン方法
カプセルホテルではまずフロントでチェックインします。
靴は入り口近くの下駄箱に入れ、鍵をフロントに渡します。
キャビンタイプではセキュリティエリア内でこれらの手続きを行います。
宿泊費を支払った後、ロッカーの鍵を受け取ります。
カプセル内は施錠できないため、大きな金額の現金は持ち歩かず、貴重品はフロントで預けることが推奨されます。
宿泊施設の利用
ロッカーにはタオルと寝巻きが用意されており、これに着替えてからカプセルへ向かいます。
カプセルには寝具のほかにテレビ、ラジオ、室内灯、時計が完備されています。
リラックスしたい場合は大浴場を利用でき、通常は無料です。
浴後はタオルを回収ボックスに入れずに保持し、翌朝使用します。
ミニロビーでのんびりすることもできますが、自販機の飲食物は通常市価より高いです。
持ち込みは禁止されていることが多いので注意してください。
退室の準備
カプセルホテルは主に就寝用なので、早めに休むのがおすすめです。
朝は再び大浴場を利用できますし、朝風呂も楽しむことができます。
レストランがある場合は、ロッカー番号を利用してチェックアウト時に一括で精算します。
出発時にはロッカーで着替え、鍵をフロントに返し、下駄箱の鍵を受け取ってホテルを出ます。
ファッションホテルの特徴と利用ガイド
ファッションホテルは、かつてのラブホテルとは異なり、現在ではカップルが二人だけの時間を過ごすためのアミューズメント施設として再定義されています。
これらのホテルは予約不要で、価格もビジネスホテルとほぼ同等です。
これにより、特にカップルや女性同士の旅行者にとって非常に便利な選択肢となっています。
ただし、多くが高速道路のインターチェンジ(IC)付近に位置しており、都心からは離れていることが多いです。
料金体系
料金の種類 | 利用時間帯 | 平均料金 | 備考 |
---|---|---|---|
休憩料金 | 2〜3時間 | 3,000円〜6,000円 | 週末や祝日は料金が上がることがあります |
宿泊料金 | 夜間チェックイン、翌朝10時チェックアウト | 休憩料金の2倍〜3倍 | 週末や祝前日はさらに高額 |
サービスタイム | 朝5時〜夕方16時まで、または13時〜20時まで | 長時間利用可能 | 土休日は設定なしまたは時間短縮 |
利用対象者
ファッションホテルは、男性一人、女性一人、男女カップル、女性二人での利用が可能です。
ただし、男性二人での利用は拒否されることが多く、例外的に4人用の部屋を男女2名ずつで利用する場合のみ許可されることがあります。
予約と清算
予約は基本的に不要で、ほとんどの場合は直接訪れて利用します。
清算は休憩利用では前払い、宿泊利用では後払いが一般的ですが、ホテルによっては自動料金清算機を設置している場合もあります。
付加施設
多くのファッションホテルでは温泉やカラオケなど、特色あるレジャー施設を提供しており、二人での旅行においても楽しむことができます。
興味があれば、次回の旅行での宿泊オプションとして検討するのも良いでしょう。